問題
光アクセスシステムのネットワークトポロジにおいて、電気通信事業者の設備センタから配線された光ファイバを、設備センタとユーザ間に設置した能動素子を用いた光/電気変換装置などに収容し、装置とユーザ間は既存のメタリックケーブルを利用して複数のユーザへ配線する形態は、( )といわれる。
- SS
- PDS
- ADS
- PON
- OADM
解答
3
解説
通信回線のうち、ユーザーと通信事業者の施設をつなぐ足回りの回線のことアクセスネットワークといいます。
アクセスネットワークは、ネットワークの末端となることから、ラストワンマイルともいわれます。
光アクセスネットワークの中で、通信事業者とユーザーを1対1で接続する構成をシングルスター(Single Star; SS)方式といいます。
下記に光アクセスネットワークのトポロジを示します。
フレッツ光など日本のFTTHサービスでは、主にPON方式が用いられています。
- SS(Single Star;SS)方式:
通信事業者とユーザーを1対1で接続する。ユーザー毎に1本1本、光ファイバーを敷設する必要があるため、コストがかかる。 - PON(Passive Optical Network)方式:
通信事業者とユーザーの間に光スプリッタと呼ばれる分岐器を設置し、光スプリッタから各ユーザーへ分岐する。途中の区間を共有できるため、コストが安くなる。また、光スプリッタは受動素子で作られており、電源が不要というメリットもある。ADS方式よりも収容ユーザー数は少ない。 - ADS(Active Double Star)方式:
通信事業者とユーザーの間に多重化装置と呼ばれる機器を設置し、各ユーザーへ分岐する。多重化装置と各ユーザーとの間は既設のメタリックケーブルを利用する。PON同様、途中の区間を共有できる。PON方式よりも収容ユーザー数が多い。一方、多重化装置は電源や設置場所を必要とする。また多重化装置自体が光スプリッタよりずっと高価である。