伝送交換主任技術者 線路主任技術者 電気通信主任技術者

電気通信主任技術者 令和6年第1回 電気通信システム問1

2024-08-23

問題

厚さd1[m]、誘電率ε1の板と厚さd2[m]、誘電率ε2の板とを重ね合わせ、両面に導体の板を付けた面積S[m2]のコンデンサの静電容量[F]の値は、(  )で表される。

$$\begin{eqnarray} \rm{1.}&&\frac{S}{\frac{\epsilon_1}{d_1}+\frac{\epsilon_2}{d_2}} \\ \rm{2.}&&\frac{S}{\frac{d_1}{\epsilon_1}+\frac{d_2}{\epsilon_2}} \\ \rm{3.}&&\frac{S}{\frac{\epsilon_1}{d_1}\times \frac{\epsilon_2}{d_2}} \\ \rm{4.}&&\frac{S}{\frac{2\epsilon_1}{d_1}+\frac{2\epsilon_2}{d_2}} \\ \rm{5.}&&\frac{S}{\frac{d_1^2}{\epsilon_1}\times \frac{d_2^2}{\epsilon_2}} \\ \end{eqnarray}$$

解答

2

解説

この問題文のイメージを、下記に図で示します。

2つの物質がくっついている場合、右側のように、コンデンサの直列接続と考えることができます。

また、コンデンサの公式として、下記の2つの公式を使います。

コンデンサの直列接続の公式

複数のコンデンサが直列接続されているときの合成容量C[F]は、下記の式で求められます。

$$\begin{eqnarray} \frac{1}{C}=\frac{1}{C_1}+\frac{1}{C_2}+\frac{1}{C_3}+\cdots \end{eqnarray}$$

コンデンサの静電容量の公式

極板の面積S[m2]、極板の間隔d[m]、誘電率εとしたとき、コンデンサの静電容量C[F]は、下記の式で求められます。

$$\begin{eqnarray} C=\epsilon \frac{S}{d} \rm{[F]} \end{eqnarray}$$

計算式

この2つの公式より、問題の答えを求めます。

コンデンサC1、C2の静電容量[F]は、下記式で表されます。

$$\begin{eqnarray} C_1&=&\epsilon_1 \frac{S}{d_1} \rm{[F]} \\ C_2&=&\epsilon_2 \frac{S}{d_2} \rm{[F]} \\ \end{eqnarray}$$

コンデンサC1、C2のを直列接続すると、合成容量C[F]は下記のように求められます。

$$\begin{eqnarray} \frac{1}{C}&=&\frac{1}{C_1}+\frac{1}{C_2} \\ &=&\frac{d_1}{\epsilon_1 S}+\frac{d_2}{\epsilon_2 S} \\ C&=&\frac{1}{\frac{d_1}{\epsilon_1 S}+\frac{d_2}{\epsilon_2 S}} \\ \end{eqnarray}$$

分子と分母にSを掛けて、整理します。

$$\begin{eqnarray} C&=&\frac{S}{\frac{d_1}{\epsilon_1}+\frac{d_2}{\epsilon_2}} \\ \end{eqnarray}$$

-伝送交換主任技術者, 線路主任技術者, 電気通信主任技術者

© 2024 はちさんの通信系資格ブログ