第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和5年10月 無線工学(A)問6

2023-11-16

問題

図に示す位相同期ループ(PLL)を用いた周波数シンセサイザの原理的な構成例において、出力の周波数foの値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、水晶発振器の出力周波数fxの値を10[MHz]、固定分周器1の分周比についてN1の値を5、固定分周器2の分周比についてN2の値を2、可変分周器の分周比についてNpの値を42とし、PLLは理想的に動作するものとする。

  1. 912[MHz]
  2. 840[MHz]
  3. 456[MHz]
  4. 336[MHz]
  5. 168[MHz]

解答

5

解説

位相同期回路PLL(Phase Locked Loop)

位相同期回路(PLL;Phase Locked Loop)は、ループ回路を利用して任意の周波数を作り出す回路です。

ブロック図の中で、下記2つの機能が特徴的です。

  • ①分周器:周波数を1/nに下げる機能を持つ
  • ②位相比較器:2つの入力周波数を等しくするように出力する機能を持つ

この機能により、位相比較器で下記の関係式が成り立ちます。

したがって、出力周波数Foは下記の通り求められます。

$$\begin{eqnarray} \frac{F_x}{N_1}&=&\frac{F_o}{N_p N_2} \\ F_o&=&\frac{N_p N_2}{N_1}F_x \\ \end{eqnarray}$$

問題の数値を代入すると、下記の通り、出力が求められます。

$$\begin{eqnarray} f_o&=&\frac{42\times 2}{5}\times 10 \\ &=&84\times 2=168 [\rm MHz] \end{eqnarray}$$

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