第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和3年6月 法規(B)問6

2021-08-03

問題

無線局(登録局を除く。)に選任される主任無線従事者に関する次の記述のうち、電波法(第39条)及び電波法施行規則(第34条の3、第34条の5及び第34条の7)の規定に照らし、これらの規定に定めるところに適合しないものはどれか。下の1から4までのうちから一つ選べ。

  1. 無線局の免許人によりその選任の届出がされた主任無線従事者は、当該主任無線従事者の監督を受けて無線設備の操作を行う者に対する訓練(実習を含む。)の計画を立案し、実施するなど、無線設備の操作の監督に関し総務省令で定める職務を誠実に行わなければならない。
  2. 主任無線従事者は、電波法第40条(無線従事者の資格)の定めるところにより、無線設備の操作の監督を行うことができる無線従事者であって、主任無線従事者として選任される日以前5年間において無線局の無線設備の操作又はその監督の業務に従事した期間が3箇月に満たない者に該当しないものでなければならない。
  3. 無線局の免許人は、主任無線従事者を選任しようとするときは、あらかじめ、その旨を総務大臣に届け出なければならない。これを解任しようとするときも、同様とする。
  4. 無線局の免許人は、その選任の届出をした主任無線従事者に、選任の日から6箇月以内に無線設備の操作の監督に関し総務大臣の行う講習を受けさせなければならない。

解答

3

解説

主任無線従事者制度とは

主任無線従事者制度とは、無線従事者の資格を持たない者にも無線設備の行わせることができる制度のことです。

本来、無線設備の操作をする人(無線従事者)は、総務省(総通局)から資格を受けないとできません。

しかし、主任無線従事者という"監督"を置くことで、その監督の監視下であれば資格が無くても操作できるようになります。

主任無線従事者制度は、本来、電波法上(でんぱほうじょう)、無線従事者でなければ出来ないこととなっている無線設備の操作を、その無線局の主任無線従事者として選任を受けた者の監督の下であれば、だれでも行うことができる制度です。

総務省 電波利用ホームページ|免許関係|主任無線従事者

無線設備の操作(電波法第39条)

  • 無線設備の操作を行うことができる無線従事者以外の者は、無線局の無線設備の操作の監督を行う者(主任無線従事者という。)として選任された者であってその選任の届出がされたものにより監督を受けなければ、無線局の無線設備の操作を行ってはならない。
  • 無線局の免許人等は、主任無線従事者を選任したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
  • その選任の届出がされた主任無線従事者は、無線設備の操作の監督に関し総務省令で定める職務を誠実に行わなければならない。
  • その選任の届出がされた主任無線従事者の監督の下に無線設備の操作に従事する者は、当該主任無線従事者が職務を行うため必要であると認めてする指示に従わなければならない。

主任無線従事者の非適格事由(電波法施行規則第34条の3)

  • 主任無線従事者は、電波法第40条(無線従事者の資格)の定めるところにより、無線設備の操作の監督を行うことができる無線従事者であって、主任無線従事者として選任される日以前5年間において無線局の無線設備の操作又はその監督の業務に従事した期間が3箇月に満たない者に該当しないものでなければならない。

主任無線従事者の職務(電波法施行規則第34条の5)

  • 主任無線従事者の監督を受けて無線設備の操作を行う者に対する訓練(実習を含む。)の計画を立案し、実施すること。
  • 無線設備の機器の点検若しくは保守を行い、又はその監督を行うこと。
  • 無線業務日誌その他の書類を作成し、又はその作成を監督すること(記載された事項に関し必要な措置を執ることを含む。)。
  • 主任無線従事者の職務を遂行するために必要な事項に関し免許人に対して意見を述べること。
  • その他無線局の無線設備の操作の監督に関し必要と認められる事項

講習の期間(電波法施行規則第34条の7)

  • 無線局の免許人は、主任無線従事者を選任したときは、当該主任無線従事者に選任の日から6箇月以内に無線設備の操作の監督に関し総務大臣の行う講習を受けさせなければならない。
  • 無線局の免許人は、前項の講習を受けた主任無線従事者にその講習を受けた日から5年以内に講習を受けさせなければならない。当該講習を受けた日以降についても同様とする。

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