第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和元年6月 無線工学(A)問5

2021-01-19

問題

次の記述は、あるダイオードの特徴とその用途について述べたものである。この記述に該当するダイオードの名称として、正しいものを下の番号から選べ。

  • ヒ素やインジウムのような不純物の濃度が普通のシリコンダイオードの場合より高く、逆方向電圧を上げていくと、ある電圧で急に大電流が流れるようになって、それ以上、逆方向電圧を上げることができなくなる特性を有しており、電源回路等に広く用いられている。
  1. ピンダイオード
  2. バラクタダイオード
  3. ツェナーダイオード
  4. ガンダイオード
  5. トンネルダイオード

解答

3

解説

ツェナーダイオード

ツェナーダイオードは、定電圧ダイオードともよばれ、一定の電圧を取り出すために使われるダイオードです。

通常のダイオードと、ツェナーダイオードの比較を下記に示します。

通常のダイオードでは、電圧を上げていくと、約0.7[V]以上になったときに、ダイオードに電流が導通するようになります。

これを順方向特性といいます。

ツェナーダイオードも同様で、電圧を上げていくと、約0.7[V]以上になったときに、ダイオードに電流が導通するようになります。

一方、ツェナーダイオードには、別の特徴もあります。それが、逆方向特性です。

順方向と同じ考えで、マイナスの電圧をかけていくと、ある一定の電圧以上でダイオードに電流が導通するようになります。

これをツェナー降伏といいます。

逆を言えば、ツェナーダイオードにマイナスの電流が流れると、一定の電圧を得られる、ともいうことができます。

このように、ツェナーダイオードは、ツェナー降伏を利用して、定電圧を得る目的で使われています。

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