第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和4年6月 無線工学(A)問2

2022-06-20

問題

標本化定理において、周波数帯域が300[Hz]から6[kHz]までのアナログ信号を標本化して、忠実に再現することが原理的に可能な標本化周波数の下限の値として、正しいものを下の番号から選べ。

  1. 1.5[kHz]
  2. 3[kHz]
  3. 6[kHz]
  4. 12[kHz]
  5. 24[kHz]

解答

4

解説

標本化定理

標本化定理とは、アナログ信号をディジタル信号に変換する際に、どのくらいの間隔で標本化をすればよいのかを示したものです。

アナログ信号をディジタル信号に変換するには、標本化、量子化、符号化という3ステップを踏みます。

また、標本化を英語でサンプリング(sampling)とも言います。

ここで問題となるのが、サンプリングをどのくらいの間隔で行えばよいのでしょうか?

というのも、細かくやるとサンプル数が多くなりますし、少なすぎるとちゃんと元の信号を復元できるのでしょうか。

その答えが標本化定理なのです。

具体的には、アナログ信号を最大周波数の2倍より大きな周波数でサンプリングすると、ディジタル信号から元のアナログ信号を復元できます。

また、サンプリングをする間隔をサンプリング周期やサンプリング間隔といい、1秒間に行うサンプリングの回数をサンプリング周波数や標本化周波数と言います。

数式で表すと、サンプリング周波数fsと元の周波数fには、下記の関係式が成り立ちます。

$$\begin{eqnarray} f_s>2f \end{eqnarray}$$

今回、信号の周波数の最大値が6[kHz]なので、

$$\begin{eqnarray} 2f=2\times6=12 \end{eqnarray}$$

より、サンプリング周波数は12[kHz]より大きな値が必要だと求められます。

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