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電気通信主任技術者 令和3年第2回 電気通信システム問8

2022-06-06

問題

アナログ伝送方式の多重化された伝送路で発生する雑音のうち、増幅器内部で発生する平均雑音電圧Eは、E=√(4kTRB)で表される。ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Rは増幅器を一つの導体とみなしたときの実効抵抗を表し、Bは対象とする(  )を表している。

  1. 白色雑音
  2. バイアスひずみ
  3. 磁束密度
  4. 雑音指数
  5. 周波数帯域幅

解答

5

解説

熱雑音、雑音電力

どのような回路や伝送路でも、ノイズ(雑音)が発生します。これはブラウン運動といって、どんな抵抗でも、絶対温度が0でない限り、その内部で電子が不規則に振動しまうことに起因しています。

これを総称して熱雑音、または単に雑音といいます。

抵抗R[Ω]の内部で発生する雑音の電圧をVn[V]、電流をIn[A]とすると、

$$\begin{eqnarray} V_n&=&\sqrt{4kTRB} \\ I_n&=&\sqrt{\frac{4kTB}{R}} \end{eqnarray}$$

と表されることが知られています。

ここで、kはボルツマン定数 1.38×10-23 [J/K])、Tは絶対温度 T=[℃]+273.15 [K]、Bは帯域幅[Hz]を表します。

これより、雑音電力Pn[W]は、以下のように求められます。

$$\begin{eqnarray} P_n=V_n I_n=4kTB \end{eqnarray}$$

※雑音電力は、本によっては、定数の4を省略し、Pn=kTBと表記される場合もあります。

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