第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和5年6月 無線工学(B)問6

2023-07-21

問題

図に示すπ形抵抗減衰器の減衰量Lの値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、減衰量Lは、減衰器の入力電力をP1、入力電圧をV1、出力電力を P2、出力電圧をV2、入力抵抗及び負荷抵抗をRLとすると、次式で表されるものとする。また、常用対数は表の値とする。

L=10log10(P1/P2)=10log10{(V12/RL)/(V22/RL)} [dB]

  1. 6[dB]
  2. 9[dB]
  3. 14[dB]
  4. 20[dB]
  5. 23[dB]

解答

3

解説

π形抵抗減衰器

まず、赤色の部分の合成抵抗R1を求めます。

$$\begin{eqnarray} R_1&=&\frac{\frac{3R_L}{2}\times R_L}{\frac{3R_L}{2}+R_L}\\ &=&\frac{3R_L\times R_L}{3R_L+2R_L}\\ &=&\frac{3}{5}R_L\\ \end{eqnarray}$$

続いて、電圧V2を求めます。

赤線で囲んだ部分の電圧がV1なので、分圧の関係から、下記のように求めることができます。

$$\begin{eqnarray} V_2&=&\frac{\frac{3}{5}R_L}{\frac{12}{5}R_L+\frac{3}{5}R_L}V_1 \\ &=&\frac{3R_L}{12R_L+3R_L}V_1 \\ &=&\frac{3R_L}{15R_L}V_1 \\ &=&\frac{1}{5}V_1 \\ \end{eqnarray}$$

電圧V2を減衰量Lの式に代入します。

$$\begin{eqnarray} L&=&10\log_{10}{\frac{\frac{V_1^2}{R_L}}{\frac{V_2^2}{R_L}}}=10\log_{10}{\frac{V_1^2}{V_2^2}} \\ &=&10\log_{10}{\frac{V_1^2}{\frac{1}{5^2}V_1^2}} \\ &=&10\log_{10}{\frac{1}{\frac{1}{5^2}}} \\ &=&10\log_{10}{5^2} \\ &=&20\log_{10}{5} \\ &=&14 [\rm dB] \end{eqnarray}$$

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