第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和3年6月 無線工学(B)問14

2021-07-20

問題

次の記述は、地上系のマイクロ波(SHF)多重通信において生ずることのある干渉について述べたものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  • (1):無線中継所などにおいて、正規の伝搬経路以外から、目的の周波数又はその近傍の周波数の電波が受信されるために干渉を生ずることがある。干渉は、( A )を劣化させる要因の一つになる。
  • (2):中継所のアンテナどうしのフロントバックやフロントサイド結合などによる干渉を軽減するため、指向特性の( B )以外の角度で放射レベルが十分小さくなるようなアンテナを用いる。
  • (3):ラジオダクトの発生により、通常は影響を受けない見通し距離外の中継局から( C )による干渉を生ずることがある。
ABC
1拡散率サイドローブオーバーリーチ
2拡散率サイドローブナイフエッジ
3回線品質主ビームオーバーリーチ
4回線品質サイドローブナイフエッジ
5回線品質主ビームナイフエッジ

解答

3

解説

サイドローブ

アンテナの指向性を下図に示します。

利得が一番大きくなる部分をメインローブといい、メインローブを通信相手に向けるようにアンテナを設置します。

一方、アンテナからはメインローブ以外にも、電波を放射してしまいます。

メインローブ以外の電波をサイドローブといい、特にメインローブの反対側に放射する電波をバックローブといいます。

想定外の方向に電波を放射するため、サイドローブやバックローブは他の無線局への干渉になってしまいます。

そのため、サイドローブやバックローブの放射特性の低いアンテナを選ぶように設計します。

ラジオダクト

気象条件や天候により、大気の屈折率が変化します。すると、大気中に、電波がうまく反射して遠くへ届いてしまう層ができてしまうことがあります。

これをラジオダクトと呼んでいます。

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オーバーリーチ干渉

ラジオダクトなどによる想定外の伝搬によって、本来意図していないエリアに電波が届き、干渉を引き起こしてしまいます。

これをオーバーリーチ干渉と呼びます。

オーバーリーチ干渉を避けるには、無線局のビーム方向に、他の無線局が直線的に揃わないようにカバーエリアを設計します。

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