第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和元年6月 無線工学(B)問16

2021-02-15

問題

次の記述は、気象観測用レーダーについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

  1. 航空管制用や船舶用レーダーは、航空機や船舶などの位置の測定に重点が置かれているのに対し、気象観測用レーダーは、気象目標から反射される電波の受信電力強度の測定にも重点が置かれる。
  2. 反射波の受信電力強度から降水強度を求めるためには、理論式のほかに事前の現場観測データによる補正が必要である。
  3. 気象観測に不必要な山岳や建築物からの反射波のほとんどは、その強度が変動しないことを利用して除去することができる。
  4. 表示方式には、RHI方式が適しており、PPI方式は用いられない。

解答

4

解説

気象レーダーにはPPI方式もRHI方式も持ちられるため、4が誤りです。

気象レーダーの表示方式

気象レーダーの表示方式の代表的なPPIスコープとRHIスコープについて解説します。

PPIスコープ

PPIスコープ(Plan Position Indicator)は、下記の様に、自身を中心に360°にわたって、物体までの距離と方位を表示する機器です。

RHIスコープ

RHIスコープ(Range Height Indicator)は、横軸に距離、縦軸に高さを表示したものです。

気象レーダーの原理

気象観測で用いるレーダーでは、レーダーから電波を発射し、その電波を雨や雪に反射させ、その反射波を受信して雨や雪の強さを観測します。

出典:気象庁

雨や雪の粒と比較して、建物や山などは動きません。そのため、建物や山などからの反射波の強度も変動しないため、除去が容易です。

気象レーダーの原理については、気象庁のHPが詳しいので、興味がある方はご覧ください。

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