第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和元年6月 無線工学(A)問18

問題

次の記述は、図に示すレーダーに用いられるスロットアレーアンテナについて述べたものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、方形導波管のxy面は大地と平行に置かれており、管内を伝搬するTE10モードの電磁波の管内波長をλgとする。

  • (1):方形導波管の側面に、( A )の間隔(D)ごとにスロットを切り、隣り合うスロットの傾斜を逆方向にする。
  • (2):スロットの一対から放射される電波の電界の水平成分は同位相となり、垂直成分は逆位相となるので、スロットアレーアンテナ全体としては( B )偏波を放射する。
AB
1λg/2水平
2λg/2垂直
3λg/4垂直
4λg/4水平

解答

1

解説

スロットアレーアンテナ

スロットアンテナとは、導波管やストリップライン(平面基板上に線状の金属板で構成したアンテナ)にスロットと呼ばれる切り抜きを設けたアンテナを言います。

特に、スロットアンテナのうち、スロットを複数設けるアンテナをスロットアレーアンテナと言います。

出典:三菱電機

スロットアレーアンテナの一般的な特徴について、解説します。

管内波長をλgとしたとき、図のように、波長λg/2ごとにスロットを設け、スロットの傾斜を互いに逆方向になるようにします。

横から見た図をみると、電界の水平方向成分(EH)は同じ向きですが、電界の垂直方向成分(EV)は逆向きになります。

全体としては電界の垂直成分は打ち消しあって0になり、水平方向成分だけが残ります。

そのため、スロットアレーアンテナでは、水平偏波の電波を放射します。

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