第一級陸上特殊無線技士

一陸特 平成30年10月 無線工学(A)問20

2022-10-08

問題

次の記述は、図に示す対流圏電波伝搬におけるM曲線について述べたものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  • (1):標準大気のときのM曲線は、( A )である。
  • (2):接地形ラジオダクトが発生しているときのM曲線は、( B )である。
  • (3):接地形ラジオダクトが発生すると、電波は、ダクト( C )を伝搬し、見通し距離外まで伝搬することがある。
ABC
1
2
3
4
5

解答

1

解説

ラジオダクト

気象条件や天候により、大気の屈折率が変化します。

すると、電波がうまく反射して遠くへ届いてしまう層ができてしまうことがあります。

これをラジオダクトと呼んでいます。

修正屈折指数とラジオダクト

電波は障害物がなければ基本的には直進します。

しかし、気象条件や天候によって圧力、温度、湿度など大気の状態が変化します。

その結果、大気の屈折率が変化し、電波の経路が曲がります。

この屈折率の変化を表すために、屈折指数Nという係数が用いられます。

加えて、地球の球面を考慮するために屈折指数を補正した値を、修正屈折指数Mといいます。

修正屈折指数Mと高度(高さ)hの関係を下図に示します。

修正屈折指数Mと高度(高さ)hの関係を示したグラフをM曲線といいます。

標準大気では、高度が高くなると、修正屈折指数も大きくなります。

一方、大気の状態によっては、高度が上昇しても修正屈折指数Mが小さくなる場合があります。

この逆転層の部分をラジオダクトいい、このダクトを通じて電波が遠方まで届いてしまうのです。

ラジオダクトのうち、逆転層が上空にあるラジオダクトをS形ラジオダクトといい、逆転層が地面と接しているラジオダクトを接地形ラジオダクトといいます。

参考文献

-第一級陸上特殊無線技士
-,

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