第一級陸上特殊無線技士

一陸特 平成31年2月 無線工学(B)問10

2022-02-08

問題

次の図は、同期検波によるQPSK(4PSK)復調器の原理的構成例を示したものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の( )内には、同じ字句が入るものとする。

AB
1分周回路スケルチ回路
2乗算器スケルチ回路
3乗算器識別器
4リミッタスケルチ回路
5リミッタ識別器

解答

3

解説

復調(検波)

送信側から送られた変調信号から、受信側で元の信号を取り出すこと復調といいます。

特に、無線の世界においては、復調を検波と呼ぶことがあります。

検波には、同期検波と遅延検波の2つの方法があります。

特に、代表的なものなのが同期検波です。

同期検波は、受信信号から基準搬送波を再生し、それを掛け合せる方式のことをいいます。

QPSKの復調

BPSKでは、I軸、つまり実数が正か負かで0,1を判断できました。

一方、QPSKでは実数と虚数の両方の信号がないと、データを復元できません。

例えば、実数も虚数もプラスであれば、11だと判断できます。

しかし、一般的に搬送波はAcos(ωt+φ)のように、虚数は含まれない形をしています。

では、どうやって虚数の信号を表せばよいのでしょうか?

その答えが、π/2の位相です。

というのも、実軸と虚軸は90°の位相差があります。

そのため、搬送波を90°ずらしたものを虚軸の信号として取り出します。

この実軸と虚軸の双方の信号から、QPSK復調を実施するのです。

最後に、識別器によってアナログ信号をデジタルデータに変換します。

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