伝送交換主任技術者 線路主任技術者 電気通信主任技術者

電気通信主任技術者 平成31年第1回 電気通信システム問20

2021-06-19

問題

光アクセスネットワークの設備構成のうち、電気通信事業者のビルから配線された光ファイバ回線を分岐することなく、電気通信事業者側とユーザ側に設置されたメディアコンバータなどとの間を1対1で接続する構成は、(  )といわれる。

  1. PDS
  2. SS
  3. HDSL
  4. HFC
  5. ADS

解答

2

解説

通信回線のうち、ユーザーと通信事業者の施設をつなぐ足回りの回線のことアクセスネットワークといいます。

アクセスネットワークは、ネットワークの末端となることから、ラストワンマイルともいわれます。

光アクセスネットワークの中で、通信事業者とユーザーを1対1で接続する構成をシングルスター(Single Star; SS)方式といいます。

下記に光アクセスネットワークのトポロジを示します。

フレッツ光など日本のFTTHサービスでは、主にPON方式が用いられています。

  • SS(Single Star;SS)方式:
    通信事業者とユーザーを1対1で接続する。ユーザー毎に1本1本、光ファイバーを敷設する必要があるため、コストがかかる。
  • PON(Passive Optical Network)方式:
    通信事業者とユーザーの間に光スプリッタと呼ばれる分岐器を設置し、光スプリッタから各ユーザーへ分岐する。途中の区間を共有できるため、コストが安くなる。また、光スプリッタは受動素子で作られており、電源が不要というメリットもある。ADS方式よりも収容ユーザー数は少ない。
  • ADS(Active Double Star)方式:
    通信事業者とユーザーの間に多重化装置と呼ばれる機器を設置し、各ユーザーへ分岐する。多重化装置と各ユーザーとの間は既設のメタリックケーブルを利用する。PON同様、途中の区間を共有できる。PON方式よりも収容ユーザー数が多い。一方、多重化装置は電源や設置場所を必要とする。また多重化装置自体が光スプリッタよりずっと高価である。

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