第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和2年10月 無線工学(B)問6

2020-12-26

問題

図に示す位相同期ループ(PLL)を用いた周波数シンセサイザの原理的な構成例において、出力の周波数Foの値として、正しいものを下の番号から選べ。

ただし、水晶発振器の出力周波数Fxの値を10[MHz]、固定分周器1の分周比についてN1の値を5、固定分周器2の分周比についてN2の値を4、可変分周器の分周比についてNpの値を57とし、PLLは、位相比較(検波)器に加わる二つの入力の周波数及び位相が等しくなるように動作するものとする。

  1. 532[MHz]
  2. 456[MHz]
  3. 304[MHz]
  4. 152[MHz]
  5. 76[MHz]

解答

2

解説

位相同期回路PLL(Phase Locked Loop)

位相同期回路(PLL;Phase Locked Loop)は、ループ回路を利用して任意の周波数を作り出す回路です。

ブロック図の中で、下記2つの特徴を持ちます。

  • ①分周器:周波数を1/nに下げる機能を持つ
  • ②位相比較器:2つの入力周波数を等しくするように出力する機能を持つ

この機能により、位相比較器で下記の関係式が成り立ちます。

したがって、出力周波数Foは下記の通り求められます。

$$\begin{eqnarray} \frac{F_x}{N_1}&=&\frac{F_o}{N_p N_2} \\ F_o&=&\frac{N_p N_2}{N_1}F_x \\ \end{eqnarray}$$

問題の数値を代入すると、下記の通り、出力が求められます。

$$\begin{eqnarray} F_o&=&\frac{57\times 4}{5}\times 10 \\ &=&57\times 8\\ &=&456 [\rm MHz] \end{eqnarray}$$

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