問題
次の記述は、デジタルオシロスコープについて述べたものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の( )内には、同じ字句が入るものとする。
- (1):観測する入力信号は、垂直軸増幅器で増幅された後、( A )に加えられ、サンプリング周期ごとにデジタル値に変換されて、逐次、( B )に記憶される。
- (2):標本化定理によれば、直接観測することが可能な周波数の上限はサンプリング周波数の( C )までである。
- (3):測定結果が( B )に記憶されることから、過渡現象のような単発現象も、これを読み出すことにより、静止波形として観測できる。
| A | B | C | |
|---|---|---|---|
| 1 | D-A変換器 | メモリ回路 | 2倍 |
| 2 | D-A変換器 | トリガ回路 | 1/2 |
| 3 | A-D変換器 | メモリ回路 | 2倍 |
| 4 | A-D変換器 | トリガ回路 | 2倍 |
| 5 | A-D変換器 | メモリ回路 | 1/2 |
解答
5
解説
オシロスコープ
オシロスコープとは、信号の時間による変化を表示する測定器です。
信号計測のイメージを下記に示します。

1つの信号に対して、時間軸という観点で計測するにはオシロスコープを使い、周波数軸という観点で計測するにはスペクトルアナライザを使います。
| 横軸 | 縦軸 | |
|---|---|---|
| スペクトルアナライザ | 周波数 | 電圧、電力、電流 |
| オシロスコープ | 時間 | 電圧、電力、電流 |
オシロスコープの中で、デジタルオシロスコープは、入力したアナログ信号を一度デジタル変換して、メモリに保存し、波形の表示を行うオシロスコープです。

標本化定理
標本化定理とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に、どのくらいの間隔で標本化をすればよいのかを示したものです。
アナログ信号をデジタル信号に変換するには、標本化、量子化、符号化という3ステップを踏みます。
また、標本化を英語でサンプリング(sampling)とも言います。

ここで問題となるのが、サンプリングをどのくらいの間隔で行えばよいのでしょうか?
というのも、細かくやるとサンプル数が多くなりますし、少なすぎるとちゃんと元の信号を復元できるのでしょうか。

その答えが標本化定理なのです。
具体的には、アナログ信号を最大周波数の2倍より大きな周波数でサンプリングすると、デジタル信号から元のアナログ信号を復元できます。
また、サンプリングをする間隔をサンプリング周期やサンプリング間隔といい、1秒間に行うサンプリングの回数をサンプリング周波数や標本化周波数といいます。
数式で表すと、サンプリング周波数fsと元の周波数fには、下記の関係式が成り立ちます。
$$\begin{eqnarray} f_s>2f \end{eqnarray}$$