問題
出回線数が35回線の回線群について、使用中の回線数を3分ごとに調査したところ、表に示す結果が得られた。この回線群の調査時間中における出線能率は、( )[%]とみなすことができる。

- 14
- 35
- 40
- 48
- 60
解答
3
解説
トラヒック理論の平均使用率に関する問題です。
ATMを例に、下図のような待ち行列を考えてみます。

この装置(ここではATM)が時間的に使用されている割合を、平均使用率(出線能率)ηといいます。
例えば、9:03の平均使用率は、以下のように求められます。
$$\begin{eqnarray} \eta_1=\frac{18}{35} \end{eqnarray}$$このような形で、各時間における平均使用率を求めて平均をとれば、平均使用率(出線能率)を求められます。
平均をとる際は、12個データがあるので、12で割ればOKです。
$$\begin{eqnarray} \eta&=&\frac{9+18+15+8+11+16+21+10+12+9+17+22}{35\times12} \\ &=&\frac{168}{35\times12} \\ &=&\frac{24}{5\times12} \\ &=&\frac{2}{5} \\ &=&0.4 \end{eqnarray}$$参考
呼量や呼損率が与えられた場合、装置数nに対する平均利用率(出線能率)ηは、下記式で求められます。
$$\begin{eqnarray} \eta=\frac{a(1-B)}{n} \end{eqnarray}$$ここで、ηは平均使用率(出線能率)、aは呼量[erl]、Bは呼損率、nは出線数です。
この式は、分母が実際に運ばれた呼量を表し、分子が出線数を表しています。