第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和6年2月 無線工学(B)問9

2024-05-03

問題

グレイ符号(グレイコード)による8PSKの信号空間ダイアグラム(コンスタレーション)として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、I軸は同相軸、Q軸は直交軸を表す。

解答

3

解説

PSK(Phase-Shift Keying;位相偏移変調)

PSK(ピーエスケー)とは、ディジタル変調の方式の1つで、信号の位相によってディジタルデータ(0/1)の割り当てを行う方式です。

ディジタル変調方式の代表的なBPSK、QPSKと振幅、位相の関係を見てみましょう。

BPSKでは、右半分か左半分かで0/1の割り当てを決めます。

QPSKでは90°刻みに信号を割り当てます。これによって、2ビットのデータを表現できます。

8PSKは、同様の考え方で、3ビットの信号を表現した方式です。

グレイコード

グレイコード(Gray Code)とは、2進数で1ずつ増やしたときに、隣り合うビット列が1ビットしか違わない、という特徴を持つ符号です。

PSKの信号配置を行う際には、このグレイコードを用います。

具体的に、グレイコードの対応表を下記に示します。

10進数2進数グレイコード
0000000
1001001
2010011
3011010
4100110
5101111
6110101
7111100

なぜグレイコードを用いるのでしょうか?

例えば、3と4をデータとして送ることを考えます。データをパルスとしておくることを考えたときに

011→100

と、各ケタにて瞬時に0↔1を切り替えらればよいのですが、実際には

011→111→101→100

と100に切り替えるまでに、このような段階を踏む必要があります。

そのため、もし切り替えに遅延があり、この切り替え途中でデータを読み出してしまうと、誤りが生じてしまいます。

一方、グレイコードを用いると、この反転作業が

010→110

と1回で済むため、このような読み取りの際の誤差が生じることがありません。

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