問題
図に示す増幅器の利得の測定回路において、切換えスイッチSを①に接続して、レベル計の指示が0[dBm]となるように信号発生器の出力を調整した。
次に減衰器の減衰量を13[dB]として、切換えスイッチSを②に接続したところ、レベル計の指示が14[dBm]となった。このとき被測定増幅器の電力増幅度の値(真数)として、最も近いものを下の番号から選べ。
ただし、信号発生器、減衰器、被測定増幅器及び負荷抵抗は整合されており、レベル計の入力インピーダンスによる影響はないものとする。
また、1[mW]を0[dBm]、log102=0.3とする。
- 1,000
- 500
- 400
- 250
- 100
解答
2
解説
dB(デシベル)の計算
各機能を繋ぎ合わせるときの計算は、
- デシベル[dB]同士:足し算
- 真数(デシベルへの変換前の数字)同士:掛け算
で行います。
今回、レベル計の測定値が14[dB]なので、下記の関係が成り立ちます。
$$\begin{eqnarray} 0-13+x&=&14 \\ x&=&27[\rm dB] \end{eqnarray}$$これを真数に直します。
$$\begin{eqnarray} 10\log_{10}X &=& 27 \\ &=& 9\times3 \\ \log_{10}X &=& 9\times0.3\\ &=& 9\log_{10}2 \\ &=& \log_{10}2^9 \\ &=& \log_{10}512\\ X &=& 512\simeq 500 \end{eqnarray}$$と求められます。