第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和4年6月 無線工学(B)問19

2022-07-31

問題

次の記述は、図に示すカセグレンアンテナについて述べたものである。( )内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。

  • (1):回転放物面の主反射鏡、( A )の副反射鏡及び一次放射器で構成されている。副反射鏡の二つの焦点のうち、一方は主反射鏡の焦点と、他方は一次放射器の励振点と一致している。
  • (2):送信における( B )反射鏡は、球面波から平面波への変換器として動作する。
  • (3):主放射方向と反対側のサイドローブが少なく、かつ小さいので、衛星通信用地球局のアンテナのように上空に向けて用いる場合、( C )からの熱雑音の影響を受けにくい。
ABC
1回転楕円面大地
2回転楕円面自由空間
3回転楕円面大地
4回転双曲面自由空間
5回転双曲面大地

解答

5

解説

カセグレンアンテナ

カセグレンアンテナは開口面アンテナの1種です。

開口面アンテナは、その名の通り、開口面より電波を放出するのが特徴で、反射鏡アンテナ(パラボラアンテナ、カセグレンアンテナ)とホーンアンテナなどがあります。

パラボラアンテナは、一次放射器から放出した電波を、主反射鏡でにて集積し、放出します。

カセグレンアンテナは、回転双曲面の形をした副反射鏡を設置することで、パラボラアンテナと比較して一次放射器に当たって発生するロス(ブロッキング)をなくすことができます。

また、カセグレンアンテナはパラボラアンテナと比較し、一次放射器が主反射鏡側にあり、その分の給電線や導波管の長さを短くできるため、ロスを少なくできます。

カセグレンアンテナについて、もう少し見ていきます。

カセグレンアンテナの副反射鏡の焦点は2つあり、そのうち1つは主反射鏡の焦点と一致しています。

また、電波の進み方を以下に示します。

これより、主反射鏡は、球面波から平面波への変換器の役割を果たしていることがわかります。

衛星通信用地球局のアンテナのように上空に向けて用いる場合、大地からの熱雑音の影響を受けにくいという特徴もあります。

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