第一級陸上特殊無線技士

一陸特 令和2年2月 無線工学(B)問7

2020-09-20

問題

図に示す負帰還増幅回路例の電圧増幅度の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、帰還をかけないときの電圧増幅度Aを200、帰還率βを0.2とする。

  1. 3.2
  2. 4.9
  3. 10.5
  4. 20.0
  5. 40.0

解答

2

解説

負帰還増幅回路

負帰還増幅回路の利得(増幅率)の公式を用いるのが一番簡単です。

$$\begin{eqnarray} G=\frac{V_{out}}{V_{in}}=\frac{A}{1+A\beta}=\frac{200}{1+200\times0.2}=\frac{200}{41}\simeq 4.9 \end{eqnarray}$$

しかしながら、負帰還増幅回路の利得の公式は、導出が簡単で応用も効くので、導出方法を覚えたほうが良いです。

負帰還増幅回路の利得の導出

問題の回路を、下記の順番で数式化していきます。

①:出力Vout
②:①に帰還率βを掛けて、βVout
③:入力Vinから②βVoutを引くので、Vin−βVout
④:これに増幅率Aを掛けたものが出力Voutとなるから、A(Vin−βVout)=Vout

したがって、

$$\begin{eqnarray} A(V_{in}-\beta V_{out}) & = & V_{out} \\ AV_{in} & = & V_{out}+A\beta V_{out} \\ AV_{in} & = & (1+A\beta)V_{out} \\ \frac{V_{out}}{V_{in}}& = &\frac{A}{1+A\beta} \\ \end{eqnarray}$$

と求められますので、同様に数字を代入して、

$$\begin{eqnarray} G=\frac{V_{out}}{V_{in}}=\frac{A}{1+A\beta}=\frac{200}{1+200\times0.2}=\frac{200}{41}\simeq 4.9 \end{eqnarray}$$

と求められます。

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