問題
次の記述は、受信設備の条件について述べたものである。電波法(第29条)及び無線設備規則(第24条)の規定に照らし、( )内に入れるべき最も適切な字句の組合せを下の1から4までのうちから一つ選べ。なお、同じ記号の( )内には、同じ字句が入るものとする。
- ①:受信設備は、その副次的に発する電波又は高周波電流が、総務省令で定める限度を超えて( A )に支障を与えるものであってはならない。
- ②:①の副次的に発する電波が( A )に支障を与えない限度は、受信空中線と( B )の等しい擬似空中線回路を使用して測定した場合に、その回路の電力が( C )以下でなければならない。
- ③:無線設備規則第24条(副次的に発する電波等の限度)第2項以下の規定において、別段の定めがあるものは②にかかわらず、その定めるところによるものとする。
A | B | C | |
---|---|---|---|
1 | 他の無線設備の機能 | 電気的常数 | 4ナノワット |
2 | 他の無線設備の機能 | 利得及び能率 | 4ミリワット |
3 | 重要無線通信の運用 | 電気的常数 | 4ミリワット |
4 | 重要無線通信の運用 | 利得及び能率 | 4ナノワット |
解答
1
解説
受信設備の条件(電波法第29条)、副次的に発する電波の限度(無線設備規則第24条)
- 受信設備は、その副次的に発する電波又は高周波電流が、総務省令で定める限度を超えて他の無線設備の機能に支障を与えるものであってはならない。
- 副次的に発する電波が他の無線設備の機能に支障を与えない限度は、受信空中線と電気的常数の等しい疑似空中線回路を使用して測定した場合に、その回路の電力が4ナノワット以下でなければならない。
解説
受信設備は元々電波を送信するものではありませんが、信号を受信して信号処理を行う中で、電波の漏れが発生する場合があります。その漏れが他のシステムに影響を与えてはならない、ということを表した条文です。
疑似空中線回路とは、ダミーロードや終端抵抗と言われるものです。
アンテナの代わりにダミーロードを接続することで、電気エネルギーが電波として放射されるのではなく、熱エネルギーに変換されます。これにより、電波の発射がなくなります。
つまり、電気的常数の等しい疑似空中線回路とは、アンテナとインピーダンスが等しいダミーロードを使用しなさい、ということを意味しています。